さっそくIntroductionの「WHAT STICKS?」を読んでみましょう。
Introductionは7つの項目で構成されているのですが、ぱっと目に留まったのは「Tappers and Listeners」のところ。(p19)
「Tappers(リズムを取る人)」と「Listeners(リズムを聴き何の曲か当てる人)」の二つのグループを作ります。Tappersにはみんなが知っている曲(たとえばHappy Birthday to Youやアメリカ国家など)のタイトルを見せて、手拍子などでその曲を演奏してもらいます。Listenersはその曲名を当てるのです。
実験してみると正解だったのは120曲中たったの3曲。やってみるとわかるのですがListnersにとっては「Happy Birthday to You」と「アメリカ国家」は同じテンポとリズムなんですね。
要するにListnersにはTappersの頭の中の曲がわからない。だからそれを想像することはとても難しいのです。思いを伝えるためには工夫 = STICKが必要なのです。
このTappersとListnersのようなことは日常あたりまえに起きます。
一方は「当然わかってくれるだろう」と思っているのに相手は「何のこと?」という関係。ここはなるほどーと納得してしまいました。例えば次のような。
取締役 – 現場
教師 – 生徒
政治家 – 有権者
市場 – 顧客
著者 – 読者
ここでは出てこないけれど夫婦間、親子間、友人なども「わかってくれてるはず」なのにいまひとつ伝わってないかもしれない関係とも言えそうです。それで思い出したのが [Getting to YES] で説明があったミスコミュニケーションのこと。少し振り返ってみたいと思いました。
そしてこのギャップを埋めるための「The Six Principles」が本文で展開されます。「The Six Principles」はそれぞれ章のタイトルになっているんですよ。(目次をもう一度ご覧ください)続きが楽しみです。