さっそくチョコチップクッキーを試作しました。
材料はややこしいし手順も普通とは違うチョコチップクッキーのレシピを紹介します。後半の解説も長いです。このレシピにまつわるお話はこちらをどうぞ。
平均値のチョコレートチップクッキー
材料と手順
直径11cmの大きなクッキーが9枚できます。
小麦粉 95g
塩 1.5g 小さじ1/4
重曹 1.4g 小さじ1/2
室温で柔らかくした無塩バター 34g
冷たい無塩バター 12g
溶かした無塩バター 23g
きび砂糖 84g
グラニュー糖 42g
とき卵 21g
バニラエクストラクト 3g
水 1g 小さじ1/5
牛乳 1.5g 小さじ1/3
チョコチップ 100g
- オーブンを180度に温める。
- 小麦粉、塩、重曹をボウルに入れて泡だて器でよく混ぜる。
- 別のボウルに室温で柔らかくしたバターと砂糖とグラニュー糖を入れて泡だて器で混ぜる。溶き卵、溶かしたバターを加えてひと混ぜ。そこに冷たいままのバター、バニラエクストラクト、水、牛乳を加えてよく混ぜる。
- バターのボウルに粉類を加えゴムべらで混ぜる。半分ほど粉が混ざったらチョコレートチップを加えて均一になるまで混ぜる。柔らかめの生地。
- 天板の半分にクッキングシートを敷き、生地を9等分(1個約48g)して天板に並べる。生地は平らにしなくてよい。隣のクッキーとの間を10cm以上開けること。いくつかのクッキーはシートに、残りは直接天板にのせる。
- 13分焼く。シート上のクッキーはすぐにシートごと網に移して冷ます。天板に直接のせたものは粗熱が取れるまでそのまま置いておく。
クッキングシートの部分は意味が分かりませんよね。提供されたレシピの中にはクッキングシートにのせるものと直接天板にのせるものがあり、『平均値』というコンセプトに従って中間の意味で両方のやり方を採用したものと思われます。
アレンジしたこと
色の薄いブラウンシュガーと色の濃いブラウンシュガー
元レシピでは色の薄いブラウンシュガー:66g と 色の濃いブラウンシュガー 8g なのですが、今回は全量色の薄いブラウンシュガー(きび砂糖で代用)を使いました。色の濃いブラウンシュガーを入れるときは粉末黒砂糖で代用します。
溶き卵
元レシピでは全卵:18g と 卵黄:3g なのですが、卵黄1個の重さが一定でないことから3g程度は誤差の範囲と考えて全卵21gを使いました。
3種類のバター
手順については本に記載がないため混ぜる手順については若干考え込みました。一般的に常温バターを使う時は最初にバターと砂糖を混ぜ、それから卵の順番。冷たいままのバターを使う時は粉に切り混ぜる(スコーンやパイ生地のように)パターンですね。溶かしバターのレシピでは常温バターと同じく先に卵や砂糖と混ぜることがほとんどです。
今回は粉に冷たいバターを混ぜる作業が面倒なので上記の手順で作業しました。溶かしバターを入れて温度が上がったところに冷たいバターを加えているので結局全量常温バターを使うのと同じことのような気がします。
それから、溶かしバターはその時々によって温度がまちまちなので、『○度の溶かしバター』というように決めておかないと生地の固さや焼き時間が毎回違ってしまいます。溶かしバター、実は取り扱い注意材料なのかもしれません。
それでどんなクッキーができたのか
味について
いかにもアメリカーン!なわくわくするクッキーが焼き上がりました。chewy - 冷めてもやわらかいソフトタイプです。スタバやタリーズで売っている大きなクッキーが好きならこのクッキーもきっとお気に入りになることでしょう。おいしいです。
生地の部分はキャラメルを薄く伸ばして焼いたような味と食感。粉の存在感はほとんどなく、ある種のクッキーやビスケットを食べるときの口中の水分を奪われるあの感じは全然ありません。また、上にはほとんど膨らまず重曹の働きでひたすら横に広がっていきました。
チョコチップの量
チョコチップの量はまあこれぐらいでOKでしょう。他の材料に対して重量でおよそ35%のチョコチップです。スーパーで手に入る小粒の製菓用チョコチップを使いましたが、若干溶けてしまいました。焼きすぎたかもしれません。
クッキングシートの有無
焼き上がりに差はありませんでした。後片付けのことを考えると、クッキングシートを使う方が簡単ですね。
天板にのせたまま冷ます? すぐに網に移す?
クッキングシートで焼いたものを比較してみたところ、差はありませんでした。直接天板にのせて焼いたものは、焼き上がってすぐは柔らかすぎて移動できませんから、天板にのせたまま冷ますことになります。
このレシピをさらにアレンジするとしたら
もう少し粉の存在感を出したいのと、高さ(厚み)を出したいです。経験上バターと砂糖の量を控え、卵の量を増やせばよさそうなことは予想できますが、それぞれの材料の『味以外の働き』がわかれば分量が決まりそうです。
ここまで読んでくださった方にはもう伝わっていると思いますが、お菓子作りというより実験をしているような楽しい作業でした。平均値のチョコレートクッキー(改)が完成したあかつきにはお知らせします。それではまた。